ギャップ×2 <ひつじの鍵;一穂ミチ>

 

ひつじの鍵 (ディアプラス文庫)

ひつじの鍵 (ディアプラス文庫)

 

 BL小説って、マンガに比べて当たりハズレが激しいと思うのですよ。

まぁ、マンガなら読むのにたいした時間いらないので、ハズレだったとしても諦められるというか、イマイチだったなぁと思うぐらいで済むんですよね。

だけど、小説だとそこそこ読むのに時間がかかるし、結構そのお話の世界に入り込むので、それはないでしょ!?ってな結末だとホント落ち込みます。

そもそも、文章が合わないと全く世界に入っていけないし、登場人物の誰にも共感したり感情移入できないとなると、読むだけでイライラしてきます。

ちょっと待て、急に視点が変わってるじゃないか・・・

みたいなことになると、お話どころじゃありませんな。←何様

 

 

そんな当たりハズレの激しい世界で、この人は間違いない!! という一穂ミチさん。

なんですかね、この作家さんは。

セリフの掛け合いがとっても楽しいんですよ。

あー男同士って、こんな風に話してそうだなーと、読みながら映像が目に浮かぶ。

もちろん、その時の自分は、思いっきりニヤけてますけれども。

ニヤけるというかもう、笑ってますよね。

普段、そんな笑わんだろうが! と自分でも思いながらも、やめられない止まらない。

 

この、『ひつじの鍵』は、おぼっちゃまとカード会社のコンシェルジュが、あるきっかけで出会います。

このコンシェルジュがねぇ、べらぼうに仕事のできる男なんですよ。

そんなの無理でしょってことでも、あっさり解決してくれます。

隙のないコンシェルジュだけれど、問題を解決した後にホッとしたのか、トイレでザブザブ顔洗ってました。

そんな姿を偶然見てしまったおぼっちゃまくん

さっきの隙のない姿との差に驚きます。

なんだか・・・コンシェルジュのことが気になっちゃう・・・←急に乙女風

それから、あの手この手でコンシェルジュと会う機会を作ろうとしますが、なかなかうまくいきません。

でも、相手はいい大人ですからね、そんなおぼっちゃまの奮闘ぶりをちゃんとわかってます。

なんかもう、手のひらの上で転がして遊んでるように見えてしょうがない。

アンタ、絶対陰で笑ってるでしょ!! そういうのやめなさいよっ!!

と、クラスメイトの男子に文句を言う中学生女子みたいな気分になります。

 

やっとプライベートで会うことができたけれども、コンシェルジュのギャップがすごい。

あの隙のない姿は完全に仕事用だったのですねぇ。

実は、おぼっちゃまも負けないぐらいのギャップがあって、そこがとっても良かった!!

ただの金遣いが荒いガキんちょだと思ってたら、結構苦労してる子だった!!

最初は、このガキ、たいがいにしとけよ、と思ってましたが、読んでいくうちにどんどん好きになります。

 

結構な年の差もあるし、一応顧客な訳だし、なかなか難しい関係だろうなぁと思うけれども、あのコンシェルジュはおぼっちゃまのこと離さないだろうなぁという感じがしました。

いろいろと未経験なおぼっちゃまに、どんどん仕込んでいく感じがします←ヤラシイ

このおぼっちゃまが、もう少し大人になった時のお話も読んでみたかったなぁ。

すっかり体はコンシェルジュに馴染んでいるはず←だからヤラシイ

でも、芯がとても強い子なので、立場的には逆転しているはず。

おぼっちゃまの仲のいい友達もとってもいいヤツで、あの子にも幸せになって欲しいのです!!

その子のスピンオフ、ついでにこの2人のその後をチラ見・・・

みたいなことがあると嬉しいなぁ。